ange~天使が恋した王子様~

「杏の彼氏なら、そういうことくらいちゃんとしてやれって。

いっつもなんにもしてないんだからってさ。

言うよなぁ」

はは、とソウくんは笑った。


「だから、急に…?」


「ああ……悪かった」

一瞬気まずそうな顔をしたソウくんが急に頭を下げた。


「え⁉︎」

なんで謝られてるの私…

困惑しておろおろしてしまう。


「過ごしたいって思っててくれたのに。
なんにも言ってやれなくて。
杏が遠慮してるのも気づいてやれなかった」


「でも、ちゃんと誘ってくれた。
こうやって、一緒に過ごす時間を作ってくれたよ?」

それだけで十分なんだ。

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