ange~天使が恋した王子様~
「それでも、アイツに言われて初めて気づいたし」
「それでも、嬉しかった」
ねぇ、ソウくん。
その気持ちだけで。
どれだけ私の心が温かくなるか知ってる?
どれだけ嬉しくなるか、知ってる?
「…………ありがとう」
「杏、」
「嬉しかったから。
どんな形でも、クリスマスにソウくんと一緒にいられることが、嬉しかったから」
「俺も。
よかった。喜んでもらえて。
一緒に過ごせて…よかった」
そう言ってくれた彼に私はもう一度笑顔でお礼を言った。