ange~天使が恋した王子様~
………………フランスだよ」
ドクンッ
鼓動が大きくなった。
普通のテンポで言ったはずのソウくんの言葉はスローモーションのように感じた。
ドクンッドクンッと心臓の音がやけに大きく聞こえた。
緊張で仕方ないときみたいだ。
ソウくんが声をかけてくれてるのがわかるけど、なんて言っているのか、わからなかった。
そのあと、先生の声で席に戻ったけど、心臓の音は相変わらず大きくて、周りの騒がしいはずの声まで搔き消していた。