ange~天使が恋した王子様~


「俺、水汲んでくるから花かえとけ」


「うん」

しばらく泣いた後ソウくんはそう言って歩いて行った。

なんだか、最近泣いてばかりな気がする。


「お父さん、お母さん。いまお花変えるからね」

私は買ってきた花を供えた。


「これで、よし」

カコン


「お待たせ」


「ありがと、ソウくん」


「掃除するか」


「うん!」

私たちはお墓を綺麗に掃除した。


「拭くとき、気をつけろよ」


「大丈夫だよ〜」

私は背伸びをして上の方を拭いた。


「転ぶなよ」


「大丈夫だ、って、わぁっ!」


「杏!」


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