ange~天使が恋した王子様~
「杏〜こっちのも美味しそうだよ⁉︎」
「え、行くー‼︎」
「まだ食べんのかよ」
呆れたような顔のソウくん。
隣で葉くんは苦笑していた。
「当たり前でしょ‼︎フランスだよ⁉︎パリだよ⁉︎
食べないでどうするの‼︎」
熱く語る棗に私は声を上げて笑った。
「おい杏。紗江さんたちにお土産買わなくていいのか」
「あ、買う‼︎」
私はソウくんのもとに走った。
「なににしよう…」
「これは?」
「クッキー?」
ソウくんが差し出したのは可愛い箱のクッキー。
「これなら喜んでくれるかな」
「人気あるみたいだし、いいんじゃね?」
「ありがとソウくん‼︎買ってくるね」
「ああ」
私はクッキーを持ってお会計した。