ange~天使が恋した王子様~




「だから、私、生きるね」

何度も思った。

早くおばあちゃんたちのところに行きたいって。

だって、そっちにはお母さんも、お父さんもいたから。

みんながいたから。

1人じゃなくなるから。

誰かも殺していく自分が怖くて、だんだん1人になっていくのが怖かった。

今、周りにいてくれる人たちもきっといつかいなくなって、私が消していっちゃうんだと思ってた。

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