ange~天使が恋した王子様~
「まぁ、お前がこれを聞いてどうするのかは知らねぇが、やることはひとつだ」
「…………」
私はわからなくて首をかしげる。
「向き合え!」
ぐしゃぐしゃと私の髪を撫でて、言った。
「忘れるにしても、想いを貫くにしても、自分ができることなんて、自分の想いと向き合うことくらいだ。
悩んで悩んで、苦しんで。
どれだけ泣いても、逃げんな。
結局自分にできることなんて、それだけだ」
ニカッと笑って、先生は言った。
「………」
「ソウも困ってたぞー」
「………は⁉︎」
なんで知ってるの⁉︎
「わかりやすいんだよ、お前ら」
「………」
ちゃんと見てるんだ…。