ange~天使が恋した王子様~
「病気だったときは、想いなんて伝えられないし、絶望的だったけど、今は別」
「てことは…」
「うん、完治したわ」
「そのこと、ソウくんには…………」
あれほど、ソウくんが守りたいと言っていた人。
「言ってない」
「っ、どうして⁉︎ソウくんはあんなに心配して、」
「それだけ?」
私の言葉を遮る彼女の決して大きくはない声。
「怖いんでしょう?ソウが私が病気だと勘違いして、自分よりも私を選ぶことが」
「…っ、」
図星、だった。