ange~天使が恋した王子様~
「おつかれ〜〜」
「惜しかったねぇ」
「めっちゃ頑張ってたじゃん‼︎」
「ありがとね‼︎」
観覧席に戻るとみんなが労いの言葉をかけてくれた。
嬉しかったけど、心が痛くて仕方なかった。
「杏」
「棗…」
「おつかれさま」
「あり、がと」
「ねえ、ソウが保健室行ったんだけど何か知らない?」
あ、そうだ。
足怪我して…
「このリレー得点高いから本気になって汚い手使う人時々いるんだよね。大丈夫かな…」
「……………私、見てくる」
「うん、そうしてあげて」
棗は優しく言った。