ange~天使が恋した王子様~
「んじゃ、そーゆーことで」
ひょいっ
と、私の机の上にあった学級日誌を奪った。
「あ!」
「今日、このクラスの学級委員長は日誌をサボって帰りました〜」
そう言ってひらひら手を振りながらドアに向かう先生。
遠回しに、今日、日誌はいい。と言ってくれているんだろう。
「先生!」
「あ?」
「ありがとうございました‼︎
私……先生がモテる理由、ちょっとわかりました‼︎」
「は⁉︎おま、ありえねー‼︎」
慌てる先生が面白くて、笑ってしまった。
「この前、告られてるの見ちゃったから」
「…お前なぁ」
「でも、ほんと…ありがとうございました」
私は頭を下げた。
「頑張れよ」
「はい!」
私は、走って、下駄箱に向かった。