ange~天使が恋した王子様~
「杏、これ運んで‼︎」
「はーい」
「杏ちゃん、こっちもお願い‼︎」
「はーい‼︎」
「あそこ、注文とって‼︎」
バタバタと走り回る教室内。
私たちのカフェは思ったより盛況だった。
"コスプレカフェ"
ありきたりだけど、このクラスの子はモテる子が多く、十分売りにできるものだった。
「はぁ〜つかれた〜〜」
「おつかれさま、杏」
「あぁ、おつかれさま、棗」
「ふふ、ソウと回るならもう上がっていいよ。
杏は頑張ってくれたし」
「ほんと?」
「うん!ソウはもう上がってるよ。行っておいで」
「ありがと、棗‼︎」
私は更衣室まで走って行った。