ange~天使が恋した王子様~


「お待たせ〜杏ちゃん」


「え、楓くん⁉︎」


「俺らのクラスの出店なんだよ」


「そうだったんだ‼︎」


「美味しいよ〜」


「ありがとう‼︎」

私は楓くんからワッフルを受け取った。

去年、あんまり真面目にやってなかった楓くんがちゃんと当番をしているのは少しだけ意外だった。


「あいつ、誰?」


「えーと、来栖楓くん。去年同じ委員会で、去年発作になったとき助けてくれたの」


「ふーん…来栖楓、ねぇ……………」


「なに?」


「別に。なんか、聞き覚えのある名前だと思っただけ」

ソウくんはそう言うものの、あまり興味があるわけではなさそうだった。


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