ange~天使が恋した王子様~
帰り道。
私とソウくんはいつもの道を歩いていた。
「もう、寒いね」
「今日で11月も終わりだから」
「「………」」
沈黙が続く。
よし、誘わなくちゃ。
「ね、ねぇ」「あ、そうだ」
私が声を出したと同時にソウくんも私の方を向いた。
「「あ、ごめん」」
声が揃い、2人で笑った。
「杏から」
「ううん、ソウくんからどうぞ」
「んじゃあ、杏って24日空いてるか?」
「え?」
24日って…………
「去年は途中からだったから今年はちゃんと約束しとこうと思って…もう、予定入ってるか?」
「ううん‼︎入ってないよ‼︎」
私は満面の笑みで答えた。