ange~天使が恋した王子様~
ガチャ
「如月杏樹さん宛に郵便です」
「あ、はい。ありがとうございます」
私は震える手でそれを受け取った。
「早く開ければ?」
リビングに戻りソファに座って、前の机に封筒を置き、眺めること5分。
痺れを切らしたソウくんが呆れたように言った。
当然だ。
ソウくんもずっと傍にいてくれてるんだから。
5分も停止されたらそうなるだろう。
でも、
「緊張するの‼︎」
「5分も停止することねぇだろ」
はさみを私に差し出すソウくん。
私はゆっくりとそれを受け取って、封筒を手に取った。