ange~天使が恋した王子様~
『で、プレゼントは買ったの?』
その日の夜、棗と結果の報告も含めて電話をしていた。
あ、棗も合格したみたい。
棗の学校と私の学校は割と近いからまたお茶でもしようと話していたところだったのに棗が急に言いだした。
「ううん、まだ」
『はぁ⁉︎明日よ⁉︎』
「んー、わかってる…」
『どうするのよ』
「明日の約束は夕方からだから午前中に買いに行くよ」
決まればいいけど…
『もー、なにやってるのよ』
「だって…」
『なににするか決めてるんでしょう?』
「うん、でもいいのがなくて」
どこのお店も同じようなものばかり。
なかなかピンっとくるものがなかった。