ange~天使が恋した王子様~

tragédie



朝早くに起きて髪を少し巻いて、服を着替えて軽くメイクをした。


「そろそろお店開くよね…」

時計を見た私はカバンを持って外に出た。


「さむ…」

小さく呟いて私は歩き出した。

いつもの道を歩いて、電車に乗って隣の駅で降りた。

ツリーのことがあるせいか、やけに人が多い。

ただでさえ、いつもこの駅は人が多いのに…

人の波に押されるようにしてなんとか改札を抜ける。

この駅には大きなショッピングモールがある。

駅と繋がっていて、時計台があるのも、ツリーがあるのも、このショッピングモールの広場なんだ。

やけに多いカップルたちの間を抜けてたどり着いたのは時計屋さん。
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