ange~天使が恋した王子様~
「杏樹、」
「告白も、忘れて」
ねぇ、ソウくん。
「杏樹、」
「私のことも、忘れて」
好きだよ。
「杏、「この1年間のことも、忘れて」」
「…………杏樹」
ソウくんが私の名を呼び続けても、私は喋りを止めなかった。
「無理だ、杏樹……」
「………私は、」
でもね、
「この1年間を忘れるなんて、無理だ」
「私はもう、ソウくんのそばにはいられない」
お別れの時間だよ……。