ange~天使が恋した王子様~

「私わかってた。

由紀ちゃんが帰ってきた時から、きっとソウくんはどれだけの時間を私と過ごしても由紀ちゃんを選ぶんだって。

でも………」

それでも辛かった。

苦しかった。

悔しかった。

1度はフったのに。

傷つけたのに。

なのに、それでも選ばれるあの子が、どうしようもなく羨ましくて。

最初から本当は自信なんてなかった。

不安しかなかった。

だから、


「ごめん、ソウくん。

私、もう…………

















違う人を想い続けるソウくんのそばにはいられない。

そんなソウくんのそばにいることが、今は辛くて仕方ないの」

あんなに幸せを感じていた場所が、辛さしか感じない場所になってしまったんだ。



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