ange~天使が恋した王子様~


「落ち着いたか?」

紅茶を淹れて、言ったソウくんに頷いた。


「話せるか?」


「……………」


「…………今日はやめとくか」

諦めたように言って、ソウくんは立ち上がった。






「…………アメリカ、行かないの?」

そんなソウくんを引き止めるように出た声は震えていた。

不恰好だった。

伝わったかも、わからなかった。



「杏、なんでそれ…………」

声だけで、ソウくんの表情が痛いくらいにわかった。
< 468 / 484 >

この作品をシェア

pagetop