ange~天使が恋した王子様~
私は、日誌を書き終え、いつかのように窓の外を見た。
「………あれ?」
村尾さん……いない。
体弱いって言ってたし…休みかな?
「ああ、村尾ならアメリカに行ったぞー」
「……は⁉︎」
職員室。
にもかかわらず、思わず大きな声が出た。
他の先生に見られて、口を押さえる。
「知らなかったのか?」
「行くことは知ってたんですけど…」
「今日、発ったんだ」
「そう、だったんですか…」
まさか、そんなに早く行くなんて…
「ほい、これでいいよ。
もう暗くなるからお前も早く帰れ」
「あ、はい。失礼しま…「あ、如月」」
思い出したように言う先生。