ange~天使が恋した王子様~
「おはよ!杏!」
教室に着くと友だちの
谷山 棗 (たにやま なつめ)
が飛びついてきた。
「わ!棗!」
「ビックリした〜?」
「毎日毎日よくやるよね」
呆れたようにため息をつくと、
「毎日毎日やってるのに、よくビックリするよね」
悪戯っ子のように笑った棗が言った。
「うーるーさーいー」
「なにやってんだよ」
呆れたように笑いながら言ったソウくん。
「杏をからかってたの」
「毎度毎度よく飽きねぇな」
「杏の反応は飽きないからいいんだよ!」
なんて、ソウくんに力説している棗を私はいつものように笑いながら見ていた。