彼の胸の中で。
零れる吐息。
自分でも分かるほどの甘い声。
気持ちよさと、どこから来るのか分からないこの想いを全て満に預けながら、私の頭は昔へと遡っていた。
――…ねぇ満。
いつからだったかな。私たちがこうして肌を重ね合うようになったのは…。
どうしてこんなことになったのかな。
考えたって何も思い出せない。
唯一思い出せるのは、いつだって私は満に溺れていたと言う事だけ。
きっと、私がずっと好きだったんだね。
それに満が応えてくれたから、甘えん坊な私は今日まで甘えて来ちゃったんだね。
本当は分かってるの。
この関係を終わらせなくちゃいけないことに。
だけど出来ないのは…。
「満っ――……す…んっ!」
私が、本当に君を想っているから。