Situation~図書室…~
「あっ、勇次君。珍しいじゃないの、こんな所に。」




「おぉ~美知子かぁ~、お前方こそ。」




同じサークルの美知子がそこにはいた。

同じ学年なのだが、いつも勇次を上から目線で見る

姉さん的存在で、面倒身がいい奴だった。




「明日レポートの課題があってなぁ~ちょっと本でも

見ようと思ってなっ。」




「へぇ~明日雪ふっちゃうかもねっ。」




美知子は屈託のない笑顔を出して、笑っていた。




「お前はなにしてんだ。」




「私は来週の研究の資料集めよ。色々大変なんだからぁ~。」




美知子は手に取った、遺伝子分裂に関する参考書を見せ付けた。




「遺伝子かぁ~。俺も遺伝子勉強しようかなっ。」




「あんた何言ってんのよぉ~自分の単位の心配でもしなさいよ。」




意図も簡単に交わす美知子はいつも心配ばかりしている。




「全く口だけは、相変わらずだなぁ~お前は。さっ勉強勉強。」




勇次は逃げるようにしてその場を離れた。

必要な本だけ取り、席に戻った。




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