私のいとおしい残念な男達
「………悪い、わかんねぇ」
前に和馬のところに泊まった時、一度朝小夏が居なかった事があったような……
「…………」
………ダメだな。和馬のうちで飲むと、すぐ飲みすぎちまうから、あんまり覚えてないや
大概次の日は休みで昼まで寝てから帰るし、
だから小夏が居たり居なかったりしたのが、朝だったか昼だったか…………
「半年前か……」
「あ、あれ?姉ちゃん?」
なんとか思い出そうと頭をひねっていると、愁士が家から飛び出して行く小夏を見つけた
同じように目を向けると、確かに小夏がこことは別の方へ走っ行く
「コンビニかな?」
そう言う愁士に、思わず小夏の後を追った
「あいつ、またあんな恰好で……」
遊園地に行ったままの白のショートパンツに少し身体の線が分かる七分袖のシャツ、その上に長めのカーディガンタイプの上着で
後ろから見たらまるで何も履いてないみたく見えるからタチが悪い
正直、俺のドストライクだったが、
あの脚はヤバイ 誰にも見せたくはなかった
近くの公園に入って行く小夏を見つけて、ピタリと足を止めた
「和馬………か?」
遠目から見えた小夏が、走り寄る先に居たのは確かに和馬だった
「……………」
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