私のいとおしい残念な男達
「……………」
また、ふわりと私を抱き込んだ和馬
「……ごめん、言いたくない事言わせたね。本当に素直で分かりやすいな小夏は」
どんな顔を見せていたんだろう
ただの冗談みたいに言えれば良かったのに
和馬の前で、まだ自分を隠すことが出来ない
半年前、本当の和馬を知ってから………
時々週末に、和馬のうちに黒木と3人で飲む事がある。
あの日も、私が一番先に和馬のうちについて適当に簡単なものを作り、和馬がそのほかのものを買って来て、最後に黒木がお酒の追加を買ってやってきた
仕事や市場の話が相変わらず中心の二人の中で私はほとんど聞き役、会話に意見を言うことはないが、ちゃんと話が分かるように説明も入れてくれるため決して退屈になる事はない
そんな中でいつものようにベッドに私と和馬で先に眠りに入り、黒木は一人最後まで飲み、リビングのソファーで寝ていた
そうゆう時、和馬はベッドの中で私を誘う
リビングでまだ普通に黒木が起きて飲んでいるというのに……勿論その日も
声を殺し、事を早く終わらなければという緊張はあったが、それでも少しお酒の入っていた私は、いつもよりも多少彼に絡みついていたと思う
そして、いつもなら朝まで眠り込んでしまうのに
その日夜中に目を覚ました私が、隣にいない和馬を気にしなければ、あんな事にはならなかったと思う