私のいとおしい残念な男達


「そうそう、その後どうですか?黒木君とは」


「えっ?」

黒木………?

私が首を傾げると、水野君も同じように疑問符を掲げる

「あれ、違った?桐生と別れたって聞いたからてっきり黒木君と付き合ってるのかと思って」


「な、何でそうなるんですか?!」

確かに和馬とは別れたけど、だからと言ってそんな、右から左なんて………

「私ってそんなイメージなんですか……?」

ムッと思わず水野君から顔を背けた


「いや、あの秋山さんが言ってたから、黒木君と君には何かあるって」

いきなり秋山さんの名前が出た
遊園地に二人と別れた後の事は気になっていたけど………

「何かって……なんですか?」

不機嫌な言い方をしたまま、でも秋山さんの事は聞いてみたいことがある


「さぁ……そこまでは聞いてないんだけど、遊園地に誘ったのはその何かを確かめるつもりだったとか。桐生を交えて君と黒木君の事を暴露して、別れさせるつもりだったんだって」


「……………っ」


「彼女の最終目的は桐生だからね。でも、トコトン無視された事で黒木君を使う方向性に変えたんだと思うけど、だいぶ君のこと妬んでたよ」

なにもかも初めて聞く事ばかりだ

悪気もなくさらりと笑顔でそう言った水野君


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