私のいとおしい残念な男達
青ざめる江口さんに舞子は
「大丈夫ですよ。小夏に手さえ出さなきゃ害はありませんから」
と、満べんの笑顔を見せたそうなのだか………
そんな事があったなんて全く知らなかった私は、江口さんの様子をただ不思議に思うだけだった
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「合コン?」
「ええ、実は結構レアなお誘いなんです」
モモちゃんが既にハイピッチでハイボールの3杯目を飲み干しながら言う
駅前のいつもの居酒屋が満員だったため、少し離れた場所だけどお酒の種類が豊富なモモちゃんお気に入りの居酒屋で、舞子を入れた3人の定期的な女子会
来週の週末にと、モモちゃんが私に合コンを持ちかけてきた
「レアって?」
「相手は病院や老舗旅館の二世を集めた合コンなんです。場所もお金も向こう持ちなんですよ、ねっ行きますよね。小夏先輩」
なんだかちょっとあやしくないか?それ………
「モモちゃんにそんな知り合いいたっけ?」
「…………いや、直接的には私の知り合いって訳じゃないんですけどねぇ〜」
「?」
モモちゃんの知り合いじゃないの?
「でもそれって、やっぱりモモちゃんみたいな25歳以下の子対象でしょ?私は遠慮するわ」
「違いますよ、だって相手はたぶん小夏先輩より年上ばかりのはずですから」
グイグイと私に迫るモモちゃん
「なんか、やけに熱心に小夏を誘うのね?」