私のいとおしい残念な男達

すぐに一緒にいる弟に視線を向けた

「ついでにコンビニでも寄ってくるのかと思ったのに」

「?」

「あー、財布持ってかなかったから」

そう、ひとこと言って二階に上がって行った
その様子を見送りながら首を傾げた

「あの子、コンビニ行くのに財布持っていかなかったの?」

本当に立ち読みだけできてたの?


私の言うことに、今度は母親が首を傾げた

「あんたを駅に迎えに行くって言って、出掛けたのよあの子」

「迎えに?」

そのままリビングへ戻って行った母親

弟が上がって行った階段を前に疑問だけが残ったまま、その場で考える


「私の帰りの時間、連絡したっけ……?」


****

愁士【任務完了】

【ご苦労さま】ハル

愁士【例の件ヨロシク(*゚▽゚*)】

【石垣結衣のサインだっけ】ハル

愁士【そう、直筆サインでお願いします】

【了解】ハル


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