私のいとおしい残念な男達
「本当にごめん、モモちゃんっ!」
週明け私はモモちゃんに謝り倒した
無心にパソコンを叩く彼女の前で90度に腰を曲げ、拝むように手を合わせた
「……………」
幹事だったモモちゃんの御立腹なのは重々承知だ
彼女がどんなにあの合コンを楽しみにしていたのか知っていたし………
「今度、ランチ奢るわ。あ、【三善庵】のスペシャルランチ………とか?」
そこは2週間前に予約してもなかなか取れないステーキレストランの有名ランチ
モモちゃんも一度行ってみたいと言っていた
ディナーは1ヶ月待ちだけど、ランチなら何とかなるかも
今月は服も買ったし、給料日前で痛いけど……
「はぁっ………」
頭を下げる私の上から溜め息をつくモモちゃん
「でぇ……?あの後黒木さんとどこにしけ込んだんですか?正直に話してくださいよ」
ぇ…どこって?
「帰った………けど?駅で黒木と別れて」
「はぁっ?!」
パソコンの手を止め目を見開らかれた
「あんなドラマみたいな事しといて、帰ったって……何もなかっんですかっ?」
何かって、逆に何があるって言うんだ?
散々怒鳴られバカだと言われた挙句、気に入った服の上にデカ過ぎる上着を着せられて………
「今後俺以外の奴と遊ぶなぁっとか、お前は俺だけ見てればいいんだぁっとか、言われなかったんですかっ?好きだとか愛してるとかの告白もっ?!」
どんなおとぎ話よそれ………
「まじ、何なの黒木さんって、本当意味分かんない………」
此処へ来て、散々黒木に邪険にされた恨みもあるみたいなモモちゃん