私のいとおしい残念な男達
「で?どうするんですか、先輩」
今日のAランチきのこソースハンバーグとインゲンの胡麻和えに、視線を落としながら口の中へ頬張るモモちゃん
え、怒ってる?
「ははっ、どうしよう」
笑って誤魔化すようににへらんと頰を無理やり上げると、鋭い視線だけが向けられた
「…………っ」
「顔緩ませないでくださいよ。大体、何でいつも小夏先輩なんですか?普段ツーショットでいる私の身にもなってくださいよっ」
仕事、プライベートと共にいつもお世話になっているモモちゃんには頭が下がる…………
「先輩と違ってこんなに若くて売れどきで、ノリが良くて面倒臭くない私がなんで1人なんですか……?」
…………ちょっと待って、じゃあ私は歳いっててる面倒な人って事?
「小夏、その水野君って人との食事には行くの?」
モモちゃんの小言をあっさり無視した舞子が、真面目にそう聞いてきた
「…………うん?」
正直どうしようか悩んでますけど
「ランチが三善庵なら、ディナーはもっと豪華で雰囲気のいいところじゃないですか?ドレスコードが必要だったりして」
ブレずにそう言うモモちゃんを横目に頭を傾け視線を落とした
「黒木君はどうするの?」
「は……?」
「あー……それね。今度は乱入どころか、水野さんが殴られたりして」
「モモちゃん、少し黙ってて……」
何かとチャチを入れるモモちゃんを一喝して、私を見直す舞子