私のいとおしい残念な男達

「結構頑張るんですね。諦めないの?これだけ引かれてるのに」

「ま、舞子っ!」


ああ、始まった

御構い無しの舞子の質問攻め

少なからず相手を怒らすのが目的なのが分かっているからタチが悪い


電話がかかってきていた時に、あんたが呼べっていったじゃないかっ!

「諦めは悪い方かな、どっちかと言えば。十分見極めているからね」


そんな舞子の攻撃にも笑顔で対応できる水野君
さすが弁護士……


「見極め?こんな恋愛優柔不断のどこを見極めてるんです?」

………ちょっとぉなんか地味にけなされてる?


「もしかして勝算があると?」

「それはこれからの僕次第だと思うけど、チャンスをくれる?」


なんか、私中心の話を私を無視して進めてる?


「あの……?」

向き合った二人のその雰囲気に不安を感じた

3杯目のグラスワインを全部飲み干した舞子が自分の分のお金をテーブルに置いて席を立った

「分かった、じゃあ私はここで」


「えっ?えっ?なんで?」

私の方に笑顔を向ける舞子

「だって私の用事は終わったし、小夏言ったでしょ?自分で動かなきゃ誰も動かないって」

え………それ今実行するの?

鞄から携帯を出した舞子が、それを胸の前まであげ「行ってくる」と言って、私たちを置き去りにしていった

行ってくるって、なにも今から宮崎君 に行かなくたっていいじゃんっ………


私と水野君、二人あっという間に取り残された



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