私のいとおしい残念な男達

「和馬みたいにされたからって同じ様に好きになるとは限らないでしょ？
興味があるのは和馬の元カノとして？」

正直、ちょっと惹かれた時もあるけど…………


「……………ははっ」

額を片手で隠しながら笑う水野君

「クックックッ確かに、君はさすが桐生と付き合うだけの事はあるね」



私にとって振られた元カレの話を、彼は自分といかに仲がいいかと話すから、まるで自慢してる様に感じていた


「でも僕は本当にそうゆうんじゃないからね」


「分かってますよ」

そこも強く否定するところなんだ……


「桐生の事は正直好きだよ、尊敬と言うより敬愛って言った方がしっくりくるね、君が言う様に。大学の時から男女共に好かれるような男だからね彼は」


昔も今も変わらない
和馬はみんなに好かれる人だから、そんな彼と２年も一緒にいた私


「ソコソコの家柄、容姿や頭脳、社交性となにもかも持った桐生が、どうしてコト恋愛に関してだけは初め理解出来なくてね」


和馬の人間性に興味が湧いたと話す水野君

和馬にとって彼はその対象ではなかったから、客観視できたし

付き合っていた彼女持ちの社会人の彼にも、高校の時から思われている黒木とも違う


自分は友達の一人であり、良き理解者のつもりだと

「改めて君にも興味がわくよ。そんな桐生を振った女性だから」

「振られたんです」