私のいとおしい残念な男達


「すみません…………ご迷惑かけました」


どうも状況的に、ことは致して無いらしい




反省を込めて頭を下げて項垂れる私に、水野君の手が伸びて、寝起きでボサボサな私の頭をわしゃわしゃと撫でながら、小さい溜め息をついた


「黒木君がほっとけないのも分かる気がするよ…………」


「えっ黒木……?」

「何度もかかってきてたよ、君の携帯」


「ええっ?!」

隣にあるサイドテーブルに、そのまま置いてある私の携帯
それを見れば確かに何通もの着信が……


「あんまり鳴るから出ちゃったけど、相当怒ってたんじゃないかなぁ、あれは」

「!!!」

なんで出るのっ?

ってか何でかかってくるの?

着信を見ると、黒木からの電話と愁士からもメールが……


じゃあ黒木は、私が今日水野君の家に泊まったってことを知ってるって事?!


「あの、黒木は何て……?」

そう聞いてはみたが、
きっと失礼な事を言ったに違いない


でも聞いたその返答はなく、変わらない笑顔の水野君

…………逆に怖い




「まずお風呂、沸かしてあるから入っておいで……」

そのまま伸びたままの水野君の手で頭を小突かれ、そう言われた




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