私のいとおしい残念な男達

「はぁっ?!なんだそれ………っ」

付き合ってる覚えもないし、いきなり何を根拠にそんな事態が生まれるというんだ?


しかし、尚も目を細め疑うように覗き込んできた

「覚えあるだろ?ホテルの明細書。ハルさんの背広だろ、姉ちゃんに着せて帰らせたの」


「明細書?」

あの小夏が男受けするワンピースを着て合コンにいった時に、被せた背広のことか?


ホテルの明細書…………は?あれは


「平日朝の支払い済みのシティーホテルの
しかもダブルルームでの明細書入れた背広を着せるか?浮気暴露してるようなもんだろ?
あれはナイわ、フォローの仕様がなかった」


呆れて溜め息まじりにそう言う愁士

平日、シティーホテル……ってあれは確か
小夏が非常階段で隠し持ってた明細書かっ?!


『それ、黒木のよね?』


「あ……………っ」

確かにあいつはそう言った
しまった、そうゆうことかぁ……

その後俺はなんて…………?


『お前に関係ないだろ』って……言ったっけ?


「あ、ヤベ」

あれはないわ
確かに誤解してもおかしくない


「ハルさん?」

「あれ………愁士、小夏怒ってたか?」


視線を伏せ、改めてあいつに取った態度を思い出した

「明細書見つけた時はたぶん腹立ててたぜ、
その後いろいろグタグタ考えてたから、当然ハルさんが女とホテル行った想像しかしてなかっただろうね」

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