私のいとおしい残念な男達
「私の代わりに黒木が合コンを開催するって、どうしてそうなるのっ?」
「それはあいつがそうゆう条件だしてきたから仕方なくだろ?」
仕方なくぅ………?合コンが?
私は頰を膨らませ、その口元を固く噤ませた
「私の時はいい加減だって怒ったくせに……」
「は………そんなの男と女じゃ違うだろ?」
そんな呆れた言い方をした奴にムカついた
「何が違うの?仕方なく合コン行って、電話番号聞いて女の子お持ち帰りしても、男ならいいんだぁっ」
「なんだよ、それ」
「………別にっ」
なんだか分からないけど、ただ腹が立ってどうしようもない
「黒木って、そうゆうとこあるよねぇっ
仕方なくなんて言っといて、実は結構簡単に付き合ったりして………っ」
「……………」
「根っからのたらしだし…」
「…………なんだ?」
暗いから、きっと私のこの不機嫌MAXな顔は見えないはずなのに
「ヤキモチか?」
「はぁっ?!」
「お前、ヤキモチだろその顔は」
背けた顔を思い切り覗き込まれた
「ちがっ!!」
顔を隠すように後退ると、それを追うようにスッと近づいてくる
行き場のないオフィスの床は、すぐ後ろで棚か何かにブチ当たって、そのまま黒木と挟まれて身動きが取れなくなった
「…………近い」
「なんで、さっきは自分から抱きついてきたくせに?」
「それは…こ、怖かったから……暗いのも、あの男も………」