私のいとおしい残念な男達
この状況で思い当たるのは一つ
黒木が舞子たちと偶然会う前に飲んでた友達はまさかの愁士ってこと?
隣にいる黒木を見上げ、再度愁士に目を向けた
「あんた達、いつから知り合いだったの?」
私の質問に二人お互いに視線を合わせ、肩を上げた
「そんなことより、色々聞きたいのはこっちの方なんですけどぉ」
モモちゃんがニヤニヤしながらそう言って指さした先
気がつけば、まだ黒木と繋いだままの手
「あっ」
咄嗟にはずそうとして振り上げたのに、はずせないから、黒木を見上げると
仕方なくゆっくり離れた
とりあえず4人掛けのテーブルに一つ席を追加してもらって、
5人でテーブルを囲んだ
「何があったか教えてくれないんですかぁ?」
私はそれより、黒木と愁士の関係を教えて欲しいんだけど…………
「………な…なにかって?」
この場で付き合い出した事をワザワザ宣言することでもないよね
「付き合う事になったに決まってるだろ?
なぁ、小夏」
「…………っ」
「へぇ、ハルさんやっと報われたんだ」
違和感なく、この場で馴染む愁士
ハルさん?ってやけに仲がいいじゃん
「収まるところに収まった訳ね、愁士君もこれで晴れてシスコン解消ね」
愁士の前でそう語り掛ける舞子
「どうゆう意味ですか、それ?愁士君ってシスコンなんですか?」
舞子の言う事に顔をあげるモモちゃん
「さっきまでの話の流れで分かったでしょ?
愁士君のシスコンぶり」