私のいとおしい残念な男達
違和感のある今日のメンバーなんだけど
なんだか意外と楽しくお酒が飲めた
しかし
それはそれ、これはこれ
ーーーーー
ーー
「さっきから、何怒ってるんだ?」
黒木が、私の顔を覗いてきた
「…………」
居酒屋を出て帰りの駅へ向かう途中、少し不機嫌に黙ったままの私
ことの発端は、水野君と約束した合コン話だ
その合コンのメンバー集めにモモちゃんと相談し始めたまではまだいい
「小夏先輩は参加しないんですか?黒木さんがいるのに」
モモちゃんのその一言に大きく否定した黒木
「小夏入れると、紹介する女の枠が1人減るだろ」
なによぉ。その言い方
………まぁ、確かに水野君に頼まれた合コンだしねぇ、私が行く訳にもいかないんだけど
でも、果たしてあんたが参加して男の枠が本当に減るのか?
来る女の子を逆に喜ばせるって事にはならないのか?
そんなことを考えながら、何気に不機嫌になった私に、気を使ったつもりの愁士の余計な一言がとんだ
「ハルさん合コン呼ぶとモテるからなぁ。姉ちゃんが心配なのは分かるよ」
ん………?
そのまま見上げるように愁士の方へ顔を向けた
「黒木って、あんたと合コンに参加した事あるの?」
「……………っ」
付き合いの長い我が弟だ、その顔を見れば分かる
なるほど、へぇ〜〜あるんだ………
「そんなの昔の話だ」
愁士を見る私の隣から、黒木が悪怯れる事なくそう言う
「そうそう、だいぶ昔の人数合わせで来てもらったやつね……」