私のいとおしい残念な男達


その時はさぞ、おモテになったんだろうねェ


なんか貞操守ってたとか言っておきながら、ちゃっかり合コンとかには行ってたんじゃん


自分の事は棚に上げて、付き合って無かったとは言え、人にはあんなに怒っておきながら……


でも、あぁそうか。
確か男と女は違うんでしたっけ?

今回だって、私の水野君に対しての貸しのせいだし

仕方ないんだから、別にあんたが楽しんでくる分には自由だしね……


グチグチと考え始めたら、いつの間にか無口になっていた

そんな私の顔を覗き込んできた黒木

「……………」




そんな状態で帰りの駅に向かう中、愁士がふと何かを見つけたようで、小走りになった


「あ、悪い。俺用事思い出したから行くわ」

振り向いてそう言うと「帰るの遅くなるから」と、私にそう告げて走って行った


「しゅにーんっ!」


愁士は、走って行った先にいた女の子にそう声をかけていた


………主任?

見た目そうは見えない、背の低い女の子と話しながら行ってしまった愁士


「あれ、愁士の今狙ってる女だ」


愁士を見送りながら首を傾げる私に、黒木が教えてくれた

「えっ?!」

黒木を見上げ、もう一度愁士の行った方を見直した

後ろ姿だけど、長身の愁士とだからとかのレベルではなさそうだ、かなり彼女は背が低く見えるが

主任とか言ってたけど、愁士より幼く見えるし
あいつ………ロリコンか?


「ああ見えて、相手は愁士より確か6歳年上だって言ってたか………」


「はぁっ?!」

私より年上の女?!
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