私のいとおしい残念な男達

その中で

私だけ整理をつけてしまった気持ちや、黒木と普通の恋愛をする事に和馬はどう思っただろう



「…………あれは、なんかもう和馬が帰って来ないような気がしたから」


膝の先がつくくらいに隣同士で座りながら、和馬とはあの時がもう最後になるんじゃないかと不安に思った事を言った


「こうして3人でいる事が最後の様な気がしたから…………」


一人で行ってしまう和馬に寂しさを感じた


「ふぅん………」


「っていうか、黒木は私まで疑ってたんだっ」

じとぉっと黒木を見上げる


「そう思うだろ普通、違うならそれを証明してみろよ」

「へっ?」

証明?

座高の高い位置から見下ろして目を細めた黒木
その手の指がスッと私の唇に触れる


「その口で俺のことが好きだって言って小夏からキスしろよ」


「はぁっ!?」


「和馬より俺の方が好きだって判るぐらいに、和馬としてたよりもずっとエロいやつ」


「…………っ!」

触れている黒木の指がクィッと私の唇を押し出す

「そ、そうゆうのは相手に無理矢理言われてするもじゃないでしょ……」


「へぇ……やっぱり出来ないんだな」


すぐに指を離し、大きく溜め息をついて口を尖らせた黒木

やっぱりって、
全然信用してなかったんじゃんっ!?


「…………で、出来るわよっ」

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