私のいとおしい残念な男達



一体、2人はどんな会話をしたんだろう
私には、和馬が黒木に会いたくて帰ってきたと思っていたから

黒木の拗ねて「ヨリを戻しにきた和馬」と言う指摘に、腹が立てたのに


私の行動は思いの外黒木を不安にさせる事があるんだと、
そのまま項垂れた黒木の頭を抱き締めた


「波留………指切りしたじゃん」


「ん、」


「和馬より好きだよって言葉も耳に残った?」


「ん、」


「じゃあ、もう離れらんないね。喧嘩しても、激太りしても」

「ん、?」


私の中でクックックッと奴の肩が揺れる


「激太りは考えさせろ、ありえねぇ」

顔を下げたまま笑いを堪えて口を覆う


「はっ?何それ、それこそ針千本ものだしっ」


「いや気をつけろよ、これから何十年も抱くんだからその身体」


「なんっ………」



どうして、こうも口が悪いか本当に…………




ってかそれ、

もうプロポーズの範囲だから





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