私のいとおしい残念な男達
身体が一瞬で宙に浮いた
お姫様抱っこから、昨日散々乱されたそのベッドへ放り投げられ、スプリングにバウンドした
と思ったら…………
「え?あれ、」
「甘えたいならもっと甘えさせてやるよ」
ゆっくりとその足元から這い上がって、両手を掴まれ覆い被さってきた黒木
寝起きなのに、ますます色っぽく妖艶でいらっしゃる
「あ、いやあの、そろそろチェクアウトの時間とか…………」
「まだ大丈夫、早い時間に起こしてくれた葵に感謝しといたから」
さっき急いで着た服をあっさり脱がされていく
「あ、葵ちゃんってまだ高校生でしょぉ、よくないなぁ教育上………」
留めたブラウスのボタンはすでに上手に開かれ唇がリップ音をワザとさせながら落ちてくる
「……………あ、ちょ」
両手の自由が効かなくて、身体を捩ると
チクッと何度も軽い痛みが走る
「まっ、待ってまさかキ…………」
割と首筋に近い位置からの痛みが
ダッーーァァ何個着ける気だよっ!
「クックックッあとからスカーフ買ってやる」
悪戯に成功した男の子みたいに、満足気に上から見下げてやがる
どーすんのこれ? 家帰って家族にもう顔合わせられないじゃんっ!!
「バカ黒木!」
「おっ、言いやがったなあ………また呼び方間違ってるしいい度胸だな小夏ぅ」
「ん………あ、ちょ………や」
必要に攻められてても、抵抗出来ないと言うか
したくないと言うか
嗚呼ァァ…………ヤバイ
こいつから 抜け出せなくなりそうで
「…………もう、お嫁に行けないっ」
「いや、それって心配無用だろ…………」
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