私のいとおしい残念な男達
和馬に電話してたはずが黒木にしてたんだったんだよなぁ確か。
…………ええと、それで来たのか?
残業の会社帰りに?酔っ払い相手に…………?
ああ………在庫探しに集中出来ない
「さぁ?いつの間にか居たんで知りませんけど……」
「あ…………そう」
「でも、黒木さんとどこ行ってたんですか?」
どこへ?ってあなた……
なんでかその後【ホテルろまんす】へね
「はっ?! いや、どこもっ!帰ったわよ」
モモちゃん、そのジトッとした疑いの目はヤメテよ………
「ズルいですよぉ小夏先輩ばっかりぃ。いくら同僚で彼氏の親友だからって、イケメン独り占めなんてぇ………」
隣で可愛く口を尖らすモモちゃん
人のいない倉庫でなんて事を…………
モモちゃん黒木が好きだもんねぇ
「黒木さん、『お子様はさっさと帰れ』って勝手に小夏先輩連れてっちゃったんじゃないですかぁっ」
「……………」
PM 0:00
社内食堂は、いつもまあまあの混み具合だ
だから場所確保がまず先になる。
場所取りに失敗すると、お昼の時間がゆっくり出来なくなる。
「こなっちゃ~ん、ここ空いてるよぉ~っ」
「…………」
手を振りながら大声を出すこの男
一応同じ部署の1年先輩なんだが、いつもちょっとウザい