ただ、好きなだけだった。
「紗由っ!いい加減にしなさい。またいつでも来ていいんだから。1度家に帰りなさい。せっかく柚梨愛が迎えに来てくれたんだからっ!」
「そうだよ紗由。またいつでも来ればいいんだから。いったん家帰りな?」
それと柚梨愛久しぶりー!
そう付け足して、寝起きの綾ちゃんが私に言った。
「そうだよ紗由…?百合だって綾だって言ってんじゃん?」
綾ちゃんに軽く挨拶した姉ちゃんがまた私に顔を向ける。
その目があまりにも真剣で……。
その目には逆らえそうもなくて……
だから私は、渋々家に帰る事に承諾した。