ただ、好きなだけだった。
「はっ。何で私がアンタなんかに謝らなきゃいけないのよ?自業自得なのよ」
私の母親はそう冷たく言い放った。
「母さん。確かに紗由のストラップ壊したのは母さんなんだから謝りなよ」
隣の部屋から出て来た姉ちゃんが母親に言った。
柚梨亜(ユリア)ちゃんが言うならと…渋々母親は私に謝った。
「ごめんなさいねっ」
嫌な言い方だった。
謝る気がさらさらないって丸わかり。
「ほらっ謝ったからもういいでしょっ。それよりこんなストラップもう黒くなっちゃってて汚かったからよかったじゃない!」