ただ、好きなだけだった。



私はまた母親を睨みつけた。



「ふっ。何よそのぶっさいくな顔−。そんな顔だしそんな性格だからイジメられんのよっ!」




一瞬耳を疑った。




今は昔の事なんて関係ないでしょっ?!



だからイジメられる…だから…イジメイジメイジメ…。


母親の言った1言が頭から離れない。




イジメイジメイジメ……。



頭を鈍器で殴られたような気分だった。



さっきのお腹の痛みなんかよりずっと痛い……。



1年前の心の傷を母親に……えぐられた。
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