ただ、好きなだけだった。


ピンポーン……。


『はーい?』

「……夢花?紗由だけど…」

『紗由っ!?こんな夜中にどーしたんだよー?』


「ちょっといろいろあってさっ……。一晩だけでいーから泊めてくれる…?」


『いーよっ!!ドア開けるからちょっと待ってて!』

………ガチャ。


「外暑かったっしょー!早入りっ!」


夢花はそう言って私に笑いかけてくれた。


大好きな笑顔を目の前にした私は、安心してか涙が止まらなかった…。
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