ただ、好きなだけだった。
「行ってたでしょ!?私、キャバクラにアンタの車が置いてあんの見たんだからね!」
「………ちっ。ああ、行ってたよ。自分の金で行ってんだからいーじゃねえかよっ!」
「アンタがそんなお酒飲んでお金ばっか使ってるから生活費がギリギリなのよっ!」
「あー、うっぜーなー」
ガンっ
「いった……」
「綾ちゃん大丈夫っ!?」
和君の投げた携帯が、綾ちゃんの腕に当たった。
「ちょっと!!綾にまで手ーだしてんじゃないわよっ!」
「ドアに投げたら綾に当たっちまっただけだろーがー!」
「何その言い方!綾に謝りなさいよっ!!」
「綾大丈夫か?でもこの女がぐちぐちうっせーから」
最後まで自分が悪いと認めない和君。
「最低ね。紗由、綾。もう寝なさい!布団しきに行きましょうか」
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