ただ、好きなだけだった。
「綾…ごめんね…。腕は大丈夫?」
「痛い。でも大丈夫。お母さんが悪いわけじゃないよ…。お父さんの酒癖が悪いだけよ」
「そうだよ…!悪いの和君じゃん?百合が悪いわけじゃないよ」
「ありがとね…」
バンっ
ドンっ
下からは今だに激しい物音が聞こえる。
「じゃあそろそろ百合は行くかなっ!2人ともおやすみ」
百合が急に立ち上がった。
「百合…。今下おりて大丈夫なん?殴られたりしないっ?」
本当に百合が心配だった。
だって下からは今だに凄い音……
それだけ機嫌が悪いて事じゃん…?
百合が殴られたりするんじゃないかって…怖い。
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