ただ、好きなだけだった。
再び家へ…
深い傷
あれ…何で……?
私はたった今、寝起きのまま1階におりて来た。
そして、考えてもなかった光景が……。
「あっ。おはよう紗由。家に帰るよ!」
そこには……私の姉の柚梨愛がいた。
今の時刻は朝の8時。
いつもだったらまだ柚梨愛は寝ている。
今日はここに来るためにわざわざ早起きをしたのだろうか…?
何でわざわざ来るのか…。
「紗由、帰ろう?紗由と私の家に帰ろう…?母さんだって待ってる」
「あの人は私の帰りを待ってなんかないっ!私の居場所はあの家になんてないの。私はあんな家に帰りたくなんかない…」
気付くと私は泣いていた。
本気であの家に帰りたくなんてなかった…。
あの家は…私の孤独を大きくする。
母親からの憎しみを強く感じる…。
私の居場所はあの家にない。
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