あの日、あの場所で-君に恋した夏の日-

教室で、咲ちゃんと楽しそうに話していたいつかの姿も、

放課後、音楽室で寝ているといつの間にか、ピアノを弾いていた凛とした横顔も。

テニス部のボールを男子コートに飛ばしすぎた時、拾ってくれた大きな手も。

ーーそれだから、この前は屋上で

永遠の妄想を見たのかな…?

そんなことを考えていた。

ただその時はまだ、永遠がなぜ、Cyclamenなのかということが腑に落ちていなかったし、

また、Cyclamenとしてゲームランク一位を取り続けた理由も、解らなかった。
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